とある朝、人命救助をした話

健康

3年前、私は初めて人命救助をしました。

これまで自動車学校で講習どは受けたことはあったものの、まさか自分がすることになるとは思いもせず…。

ですが、その講習が生きた経験があったので共有します。

人命救助に必要なのは「少しの勇気だけ」です!

散歩をしていたら、倒れている人を発見

あれはたしか3年前の春だったと思います。

その日の朝は天気がよかったので、在宅ワークの出勤前に散歩をしていました。

すると、前方に人が倒れているのが目に入ってきました。

急いで駆け寄ると、ヘルメットの男性が気を失った状態で倒れていて、そばには救護をしている男性がいました。

単車が倒れていましたので、走行中気絶されたのかもしれません。

「119番しましょうか!?」と声かけましたが、救護の男性がすでにされているようで、「AEDを探してもらえますか?」とお願いされました。

AEDを探し求める!

急いで近くのミニストップに駆け込んだところ、店舗には置いていないようでした。
AEDを置いていないのはびっくりしたぞ、ミニストップ…。

早朝(8時過ぎ)だったので、開いているお店は他になくて困りましたが、迷っている暇はないと思い、近くの自動車販売店に向かいました。

国道沿いだったので自動車販売店がたくさんあるのです。

たどり着いた販売店はまだ開店していませんでしたが、裏の整備場のような場所へ回ると、整備士らしき男性(50代くらい)がいらっしゃいました。

すかさず駆け寄って「AEDありますか!?」と尋ねると、事態を察してくれて、「あるで、あるで!」とすぐ事務所の中まで取りに行ってくださいました。

その方ともう一人の整備士の方と私3名でダッシュで現場まで戻りました。

はじめてのAEDと心臓マッサージ

現場ですぐにAEDを整備士の方々に開けてもらいました。

現場にいた全員AED使用経験ありませんでしたが、本体にはとてもわかりやすく説明が書いてあるのと、音声案内があるので初心者でも簡単に扱えます。

使用に必要なのは少しの勇気だけです!!

AED装着後、自動で脈を測られ、音声で「電気ショックの必要はありません。人工呼吸と心肺蘇生(心臓マッサージだったかも)をしてください」と流れました。

そこには私のほかに、最初にいた救護者、整備士2名、あと他2名のおじさま(作業着)がいらっしゃいましたが皆「俺やったことない・・・」と躊躇っていました。

気を失われている男性は痙攣していて苦しそうで、「考えている暇はない」と思い、少しの勇気を振り絞って「私がやります!」と申し出ました。

気道確保のために男性たちに首を支えるものを持ってきてもらったり、ベルトやヘルメットを緩めてもらったりしました。(少しでも締め付けがないほうがいいかな、と思い)

おじさま(作業着)の一人がどこからか、首にベストフィットするウレタンの枕のようなものを持ってきてくださいました。

これが本当にジャストフィットで「どこから持ってきたん!?」と内心、ちょっとおもしろかった(笑)

心臓マッサージなんて大学生のころに自動車教習所で習っただけで、一度もしたことがなかったのですが、「なんとなく、みぞおちのこの辺りだった」というかすかな記憶を頼りに思いっきりやりました。

「骨折してもいいから思いっきりやりなさい」と教わった記憶があるので、体重をかけてしっかりやりました。

もしもしカメよ~カメさんよ~♪」のリズムでやるといいと聞いたこともあったので、カメさんを心の中で歌いながら必死にマッサージを続けました。

アンパンマンマーチでもいいらしい。

意識が戻ってきた!!

気を失っていた男性は最初は白目をむいて、「このまま死ぬんじゃないか…」というくらい反応がなかったのですが、続けていくうちに、みぞおちが痛そうな反応をされ、様子を見ながら心臓マッサージをやめたり続けたり、繰り返しました。

首を支えていた整備士の方が「呼吸が落ち着いてきた!」とおっしゃったので一旦心臓マッサージをストップしました。

その時点で、発見から時間が経っていたので、もうすぐ救急車も到着するだろうと思い、様子を見ながら体をさすって「大丈夫ですよ、もうすぐで救急車来ますからね。あ、音が聞こえてきましたよ、もう助かりますよ」と声かけをしました。

少しでも声が届くといいと思い大きな声で励ましていたので周りから見たら怖かったかも…。

そうしている間に救急車が到着し、意識もだいぶ戻られてきていたようなので第一発見者の救護者の方以外は、一同解散しました。

なぜか、体調不良者が多い週だった

その日はいつもより早く目が覚めたので、散歩も少し遠回りして長めに行おうと思って歩いていた矢先のできごとでした。

はじめはビックリしたし、救急車が来るまで怖かったですが、救護者、整備士や作業着の方々と協力してなんとか救護の形にはなったのではないかと思います。

あのとき、なぜ私が咄嗟に救護しようと判断できたかというと、実はその日より前に、たった1週間の間で2度も、道で人が倒れ誰かが救護しているところを見ていました。

いずれも私は自転車で出社中で「ちょっと急いでいるし、救護者いるし、野次馬になるみたいで嫌だし…」と勝手な理由をつけてスルーしてしまっていました。

その2回とも、声掛けすらできなかった自分をあとから悔やみ「次こんなことがあったら絶対に自ら救護しよう」と決心していた矢先の出来事でした。

ほんの少しの勇気があれば大丈夫。

皆さんも、もし道や街中などで人が倒れていたり困っていたらぜひ声をかけて救護してあげてください。

私はその日、少しの勇気で救われる命があることを実感しました。

最初は怖いですが、やっているうちにそれどころではなくなります。

無知な素人の救護でも、良心に従って一生懸命すれば助かる命があります

週3回も人が道で倒れているところを目撃するのも異常だと思います。

季節の変わり目や気温の変化が大きいので体調を崩される方が多いのかもしれません。

みなさんもご自身の体調管理にも十分お気を付けくださいね!

自分の健康のためにも、見知らぬ方の命のためにも、これからも散歩を続けようと決意したのでした。

おまけ☆「ひとかけらの勇気」

私は宝塚がまあまあ好きでして、その中でも「スカーレットピンパーネル」という作品が好きです。

その作品の主題歌が「ひとかけらの勇気」という曲なのですが、少しの勇気がほしいとき心の中で歌って、勇気を振り絞っています。

人命救助をしたあと帰宅する最中も、ずっとこの曲が頭の中をぐるぐるを回っていました。

本当にいい曲なので、よかったら聴いてみてくださいね♪

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